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    CD-ROM2ギア交換

    今回は今までノーメンテでギアも固着したCD-ROM2の修理についてまとめてみようと思います。
    グリスアップについては余り細かくブログに載せた事がないのと、
    小出しに発信していた情報を一つにまとめようと思いました。

    人それぞれやり方はあると思いますが、私はこうやっているという紹介です。

    内容としては本体の分解、可動部のグリスアップ、ギア交換となっています。
    因みにCD-ROM2は古いハードです。ですのでこの手順で修理したとしても
    他の要因で正常に動かない場合も多々あること、ご了承ください。

    ==================================================
    なお交換するギアについては以下で購入できます。
    http://sellinglist.auctions.yahoo.co.jp/user/eshop_ohkuya?
    eshop_ohkuya.jpg
    このギアは東京下町の専門の成型業者による製作のため、
    寸法精度が非常に良く、全く引っかかることなくスムーズに回ります。
    エンプラ素材で耐久性も非常に良いです。
    ==================================================

    目次
    0章.修理対象CD-ROM2
    1章.CD-ROM2の分解とギアの取り外し
    2章.可動部へのグリスアップ
    3章.ミドルギアの取り付け
    4章.ピックアップの清掃と本体の組み立て
    5章.CD-ROM2の動作確認
    6章.補足事項

    ============
    2016.01 初投稿
    2016.02 ケーブルの挿抜について写真を追加
    ============




    0章.修理対象CD-ROM2
      0-1.修理対象CD-ROM2
       今回の修理対象は CDR-30A、後期型と言われる CD-ROM2です。
       個人的にはこの後期型のドライブが一番ミドルギアの問題を抱えている気がします。

       S1601_IMG_3045.jpg

    1章.CD-ROM2の分解とギアの取り外し

       この章ではCD-ROM2を分解し、破損した(する)ミドルギアを取り外すまでを説明します。

      1-1.底面カバーの取り外し
       まずは裏面からドライバーで4本のネジを外します。

       S1601_IMG_2954.jpg

      1-2.基板の固定ネジの取り外し
       基板を固定するネジ1本を外します。
       S1601_IMG_2955.jpg

      1-3.ケーブルの取り外し
       コネクタのロックを外しケーブルを抜きます。抜く際にロックが外れてないままケーブルを引き抜いてしまい
       ケーブルを切断してしまうトラブルを耳にするので注意してください。
       S1602_IMG_3091.jpg

       両サイドの爪からロックを外そうとすると両側のボリュームを触ってしまうため、
       隙間にドライバーを入れ「こじる」ように少しずつロックを外していくと安心です。

       S1601_IMG_2956.jpg

       これがロックが外れた状態です。ケーブルをつまんで少々左右に振ってみて
       すんなりケーブルが外れればOK。引っ掛かりがある場合は
       もう少々ロック部分を下に下げ完全にロックを外してください。

       S1602_IMG_3092.jpg

       これでケーブルが取り外せました。
       S1602_IMG_3093.jpg


       もう一本のケーブルも同様に行います。
       S1602_IMG_3095.jpg

       同様にマイナスドライバーを入れてロックを外します。
       S1601_IMG_2957.jpg

       これがロックが外れた状態です。先ほどと同様にケーブルをつまんで少々左右に振ってみて
       すんなりケーブルが外れればOK。引っ掛かりがある場合は
       もう少々ロック部分を下に下げ完全にロックを外してください。
       S1602_IMG_3096.jpg

       ※2本のケーブルとも共通に言えることですが、上の写真を見ると解るように
       ロックを下方向に外すとロック部品と一緒にケーブルも下りてくるということ。
       逆にケーブルを取り付ける時は、ケーブルをコネクタに差し込んだあと、
       ケーブルとロック部品とを一緒に押し込んでロックする形になります。 
     


       これで中身を開くことが出来ました。

       S1601_IMG_2958.jpg


      1-4.ギアのリング(止め輪)の取り外し
       止め輪を外すには隙間にカッターの刃を入れると楽に取り外せます。
       S1601_IMG_2963.jpg

       カッターの刃を入れ「こじる」ことで簡単に取れます。
       S1601_IMG_2964.jpg

      1-5.ミドルギアの取り外し
       ミドルギアが固着しているのでドライバーを入れて取り外します。

       S1601_IMG_2965.jpg

       これでリング(止め輪)とギアが取り外せました。
       S1601_IMG_2966.jpg

       ここから先は、可動部へのグリスアップになります。グリスアップはしないで
       新しいギアを取り付けるなら3章に進んでください。

    2章.可動部へのグリスアップ

       この章では今までノーメンテのCD-ROM2にグリスアップする工程を説明します。
       グリスアップの対象は赤色の枠部分であり、黄色い枠部分については記載していません。
       理由は黄色い枠部分が固着していることはなく二十数年たっても非常にスムーズに動いていること、
       それと黄色い枠部分を真面目に洗浄、グリスアップしようとすると結構手数が増えるためです。

       S1601_IMG_2971.jpg


      2-1.センサーの取り外し
       まずはセンサー部分を外します。単にネジで止まっているだけです。
       S1601_IMG_2968.jpg

      2-2.金属の止め具(その1)の取り外し
       スライドレールを取り外すためこの金属の止め具を取り外します。
       単に部品がはまっているだけなのでラジオペンチなどでつまんで引き抜くだけです。
       S1601_IMG_2969.jpg

      2-3.ピックアップユニットの取り外し
       単に3本のネジで止まっているだけです。ドライバーで外してください。
       S1601_IMG_2971_001.jpg

       ネジを外すとスペーサー?が入っているのでこれも取り出します。
       なおこの部品はラジオペンチで内側からおさえるようにすると出し入れが楽です。
       S1601_IMG_2975.jpg

       またスピンドルモータ側には黒いワッシャーもあるのでこれも外しておきましょう。
       S1601_IMG_2978.jpg

       これでピックアップユニットを土台から取り外せました。
       S1601_IMG_2979.jpg

      2-4.ピックアップユニットの天板の取り外し
       天板は単に2本のネジと2個のツメで固定されています。ネジを外し、ツメを外せば良いです。
       なお、この天板は曲がりやすいので取扱いには注意してください。天板が曲がると
       CD-ROM媒体やピックアップと接触するようになるなど新たな問題が発生します。
       S1601_IMG_2979_001.jpg

      2-5.金属の止め具(その2)の取り外し
       スライドレールを止める金具(その2)です。単にネジで止まっているだけです。
       ただこのネジは思ったより固いのでネジをなめてしまわないよう注意してください。
       またネジを緩める際、隣のギアをドライバで傷をつけないように
       S1601_IMG_2984_001.jpg

      2-6.スライドレールの取り外しとグリスアップ
       スライドレールを取り外す前にピックアップ側のネジを緩めます。
       このネジを緩めることでスライドレール上のピックアップが自由に動くようになります。
       S1601_IMG_2987 _001

       赤丸部分のツメを外してスライドレールを右方向に引き抜きます。
       尚ツメは裏側にもありますのでご注意を。
       S1601_IMG_2988_001.jpg

       スライドレールが取り出せました。これから古いグリースを取り除きグリスアップします。
       S1601_IMG_2991.jpg


       古いグリースを取り除く時は、ガソリンの水抜き剤(成分はイソプロピルアルコール)を
       染み込ませたティッシュで包み、自分の爪を溝に食い込ませてスライドレールを
       回転させることで溝の中の古いグリースを取り除いています。
       S1601_IMG_2994.jpg

       私の場合、時間がない時はブレーキクリーナを使って古いグリースを一気に洗い流すこともあります。
       これを使うと10秒もあれば古いグリースを飛ばすことができます(^^;
       S1601_IMG_3040.jpg

       私が最近使っているグリスのはタミヤのセラミックグリスです。
       単に口径が小さいから使っているだけで成分的に云々というようなこだわりはないです。
       前はエーゼット社のホワイトグリースを使っていました。

       以前ちょう度(粘性)の高い物を使えば静音性が高まるか?とか試してみた事がありましたが、
       体感できるほどの違いは感じなかったのでどれも大して変わらないかな?という結論に至ってます。
       S1601_IMG_3041.jpg

       とりあえず新しいグリスを塗り込みました。なお軸受けの白いパーツの穴にもグリスは必要です。
       S1601_IMG_3000.jpg

       ピックアップ側も古いグリースを綿棒で取り除いておきます。
       S1601_IMG_2997_001.jpg

      2-7.スライドレールの取り付け
       ここからは逆の手順になります。まずはスライドレールの軸受けの白いパーツをはめ込み、
       S1601_IMG_3003.jpg

       右側からスライドレールをはめ込みます。
       S1601_IMG_3004.jpg

       そしてピックアップ側のネジを締めてスライドレールとピックアップを固定します。
       S1601_IMG_3006_001.jpg

       この後、指でギアを回しピックアップを何度か往復させてグリスを馴染ませます。
       S1601_IMG_3007.jpg

      2-8.金属の止め具(その2)の取り付け
       スライドレールを止めている金属の止め具を取り付けます。
       S1601_IMG_3009.jpg

          
      2-9.金属の止め具(その1)の取り付け
       L字になっている金属の止め具を取り付けます。
       S1601_IMG_3011.jpg

       これでスライドレールのグリスアップと取り付けが終わりました。お疲れ様でした。

    3章.ミドルギアの取り付け

       この章では新たなミドルギアを取り付けます。
       S1601_IMG_3012.jpg

      3-1.ミドルギアのグリスアップと取り付け
       まずはミドルギアにグリスを塗布します。穴の部分も忘れずに。
       S1601_IMG_3013.jpg

       ミドルギアの両サイドのギアにもグリスアップしてユニットに組み込みます。   
       S1601_IMG_3014.jpg

      3-2.ミドルギアのリング(止め輪)の取りつけ
       このリングの取り付けには、私は中空のパイプを使って取り付けています。
       (ホームセンターでも売っているアルミのパイプを短く切断したものです)
       精密ドライバーやラジオペンチでやろうとすると結構大変なので。

       ミドルギアの軸にリングをひっかけて、パイプで押し込みます。
       S1601_IMG_3016.jpg

       
       リングの全面から押し込むので一発でカチッとはまりました。
       S1601_IMG_3017.jpg

    4章.ピックアップの清掃と本体の組み立て
       ミドルギアの取り付けも終わったので後はピックアップを清掃して本体を組み立てます。

      4-1.ピックアップレンズの清掃
       イソプロピルアルコール(IPA)を浸した綿棒で優しくレンズを拭きます。
       IPAは薬局でも手に入りますが、同じ成分のガソリンの水抜き剤を利用するのが安いし手に入りやすいです。
       S1601_IMG_3018.jpg

       汚れが酷そうな時は黒いキャップを外しレンズの裏側やハーフミラー周りも。
       かなり狭くデリケートな部分ですので無理はせず扱いは慎重に。慣れないうちは触らない方が良いかもしてません。
       S1601_IMG_3020.jpg

      4-2.ピックアップユニットの天板の取り付け
       ピックアップの清掃が終わったら天板をユニットに取り付けます。
       天板を曲げないように注意してください。
       S1601_IMG_3021.jpg

      4-3.ピックアップユニットの組み込み
       取り外したときとは逆の手順でピックアップユニットを本体に組み込みます。
       なお、写真のようにピックアップは一番外側の位置にしておくと良いです。

       理由はCD-ROM2はRUNボタンを押した時、ピックアップが最内周に移動してから回転を始めるためです。
       正常に動かない時の切り分けとして、ピックアップが移動していればピックアップは動くが回転出来ない、
       もしピックアップも移動してなければピックアップの問題と切り分けが出来ます。
       S1601_IMG_3024.jpg

      4-4.ケーブル、本体の組み立て
       後は2本のケーブルを基板に差し込み、基板を固定、底板を取り付けて完成です。
       1章を見ながら逆の手順で組み上げてください。

       尚、前半部分でも記載しましたが2本のケーブルを取り付ける際、ケーブルを指し込んだ後、
       ロックをかける際には一緒にケーブルも押し込むようにしてください。
       S1602_IMG_3101.jpg

       きちんとケーブルが取り付けられた時の写真を載せますので参考にしてください。
       (ケーブルが奥まで刺さってないとケーブルの端子が見えたりします)
       S1602_IMG_3098.jpg

       S1602_IMG_3099.jpg


       これで完成です。
       S1601_IMG_3031.jpg


    5章.CD-ROM2の動作確認
       ここではミドルギアを交換したCD-ROM2がきちんと正常にシークするかを確認します。

       なお冒頭でもお伝えしたように、ミドルギアの交換やグリスアップはピックアップをシークさせる
       メカ部分を修理しているだけです。全てのCD-ROM2がギアの交換で昔と同様に
       動く訳ではありません。経年劣化により他の要因で正常に動かない場合も多々あります。

       場合によっては可変ボリュームの調整が必要だったりコンデンサの交換が必要だったり、
       はんだ割れがあれば補修したりとギア以外の修理が必要になります。

       S1601_IMG_3027.jpg

      5-1.システム内蔵のCDプレイヤー機能を用いた動作確認
       曲数が多い音楽CDを準備してください。ひたすらトラック移動&再生を繰り返すことで、
       毎回きちんとデータの読み出しができるかを確認します。
       ミドルギアの検査というよりは、総合的なピックアップの読み取り精度を確認する意味合いが
       強いですが、組み込んだばかりの新しいミドルギアはある程度動かさないと動作が安定しないので
       ミドルギアの慣らし運転のような意味も含んでいます。

       なおこれから紹介する方法はドライブに結構負荷をかけるので長時間行うのはお勧めしません。
       ランダム再生を繰り返すなら1.5時間程度、最外周と最内周での再生を繰り返すファネルシークの場合は
       20分程度にしないと発熱で熱ダレして正常に動かなくなってきます。
       場合によってはドライブを壊す可能性もあるので時間を決めるなどして行ってください。

       まずは音楽CDをセットしてCDプレイヤー画面を起動します。
       S1601_001.jpg

       「REPEAT」、「RANDOM]をクリックします。
       これで音楽CDの各トラックを繰り返しランダム再生することができます。
       S1601_003.jpg

       この状態だと1トラックすべてを再生してしまうので「INTRO」を使って
       1トラックの再生時間を短くします。「INTRO」ボタンを押すとテンキーが
       出てきますので再生したい秒数を入力しIIボタンでテンキーを閉じてください。
       ※画面では再生時間を5秒に設定しています。
       S1601_011.jpg

       これで準備ができました。
        ・ランダム再生
        ・繰り返し再生
        ・各トラックの再生時間は5秒

       「PLAY」を押して再生してみてください。
       S1601_012.jpg

       
       うまく思うようにランダム再生できたでしょうか。
       TV画面とPCエンジンの動きをずっと見ていれば・・もしおかしな挙動、
       例えば前半トラックの再生に手間取っているとか、色々気づいたりできます。

       ミドルギアの確認だけならば、ギアが噛んでしまいシークが止まることがなければ良いかと。
       ピックアップの読み取り精度まで確認するなら、シーク時にピックアップの位置決めが1回で決まるとか。
       (この辺りは6章で補足します)

       因みに以下のように「RANDOM」でなく「MEMORY」を使って
       先頭トラックと最終トラックを登録すれば先頭と最終を行ったり来たり(ファネルシーク)ということも可能です。
       S1601_013.jpg

          
       もうちょっと手を広げるならば自前のWAVEファイルとCUEシートで
       自作の音楽CDを用意するのも手です。
       (1)700MBのCD-Rに80分ギリギリまで曲を詰め込む
       (2)トラック数も最大の99曲までいれる
       (3)最終トラックの長さは10秒程度
       こうすれば(1)、(3)で最内周~再外周までピックアップを動かすことが可能ですし、
       ランダム再生時は(2)によってより多くのピックアップの位置でリードの確認が出来たりします。

       あと、ピックアップにあまり高負荷をかけたくないなら、「INTRO」で指定する再生時間を長くすることで
       休み休みシークさせることも可能です。うまく工夫しながらやってみて下さい。

    6章.補足事項

      6-1.ミドルギアの交換直後
       交換した直後のギアは若干ですがリードエラーが発生します。
       300~400回程度シークすると噛み合わせが馴染んで動きが落ち着いてくる傾向があります。

      6-2.ミドルギアの静音性について
       どの複製品にも言えますがオリジナルギアに比べるとシーク音は大き目です。
       オリジナルギアの場合、耐久性と引き換えに柔らかい素材を使って静音性を高めているよう見えます。
       (これは私個人が勝手に思っていることです)

       素材を変えればもう少々静音性を追及できるのかも知れませんが、
       素材を変えると収縮率も変わり場合によっては金型も作り直しになるため、素材の見直しは簡単には行きません。
       成形でなく切削加工なら素材の検討も出来そうですが・・・・それなりに資金も必要(^^;

       現状、出回っているギアは耐久性のある汎用的な素材を使われているのが多く、
       その分静音性は犠牲になっているという状況でしょうか。
       実際のところ、静音性については素材以外にギアの形状の話とかもあるんですけどね。

      6-3.ピックアップの読み取り精度について
       CD-ROM2の場合、最内周~最外周の移動は約3秒。
       特定のトラックを読み出すまで何度もシークする場合は、
       読み取り精度が悪いため、止まるべき場所を通り越してオーバーランしている状況です。
       →5つの可変ボリュームの調整で読み取り精度を改善できる場合もあります。      
        もしボリューム調整でも状況が変わらないなら、基板のハンダ割れやコンデンサなどを疑ってください。
     
      6-4.ミドルギアを止めるリングについて
       ミドルギア、あと両サイドのギアの形状がしっかりしていれば
       リングは取り付けなくてもミドルギアはそう簡単には外れません。
       逆にポーランドの平ギアを加工する場合、加工精度が悪いとリングをつけないと簡単にギアが外れたりします。

    以上、長くなりましたがミドルギアの交換手順でした。




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    CD-ROM2 ギアの問題 その2(3)

    さて、ポーランドのギアを加工することをやっていると
    次は自分で作れないか?という話に発展してきます。

    具体的には型を作って樹脂を流し込んでギアを作る方法。
    でもtwitterのフォロアーさんから精度を出すのは難しいというご意見も。


    そっち関係は全く知らないジャンルなので興味はある。

    まずは直接話を聞いてみよう!ということで
    概要的なことをインターネットで勉強してから
    ホビーショップの店員さんを捕まえて相談すること30分。。。

    幸いなことに店員さん自体がそっち関係が趣味の人でした。
    ギアを自作したこともあると言っていたので
    具体的にM0.3やM0.25の小さな2段ギアと伝えた所・・・・

    そのレベルになると根性でどうにかなんとかなるものでなく
    脱泡する機械から用意したりと金をかけて環境を整えないと無理って話 orz

    ギアを自作するのは技術的にも金銭的にもハードルが高すぎました。



    さて、ギアを自作するのは自分には無理。という結論になったので
    今度は業者に作ってもらうことを考えるわけで。。。


    EXCELでギアの図面を作り、小ロットOKなプラスチック加工業者を
    あちこち当たってみました。

    実際に見積をお願いして見えてきたのですが、
    CD-ROM2のギアを作るのは難易度が高いということ。

    軍資金が少ないので樹脂から1個1個削りだす切削加工という方式で
    見積もってもらっていたのですが・・・ことごとく断られました。 orz

    多かった理由は2つ。
    ・M0.3やM0.25という小さなギアは無理。
    ・2段ギアは対応してません。

    NCフライス盤など業者が持つ設備で決まるんでしょうか。



    結局10社くらいアタックして、引き受けてくれる業者は2つだけでした。

    気になる値段ですが・・・・

    切削加工の場合だいたい1個あたり2500~3000円で、
    100個作るならもうちょっと下がるかも・・という具合。
    仮に2500円としても・・・100個作って25万ですか。


    100個でなくそれ以上、例えば300個作るなら金型を作って樹脂を成形する方が安くあがるという話。
    因みに金型成形の場合、1個の値段は何十円の世界ですが、金型の製作が50万とな orz




    安く作れるなら業者に作ってもらい困っている人に販売することを考えてましたが、
    切削加工の仕入れ値が仮に1個あたり2500円だと・・・
    そんな値段じゃ誰も買わないですね。

    50万払って金型を作ってもらって、500個作ってもらえば1個当たりの仕入れ値は1000円程度。
    でも果たして需要がどれだけあるのか?売れ残ったら洒落にならん。(^^;;;;;;;

    業者に作ってもらうには・・私の経済力ではちょっと腰が持ち上がらないです。




    結局のところ、個人で安く代替するにはポーランドからギアを輸入して張り合わせる形が良さそうな感じ。

    CD-ROM2のギアの代替として色々考えてきましたが結局振り出しに戻ってしまいました(笑)
    でも今回得られた知識も情報もいっぱいあったので楽しかったですね。


    今後はポーランドの2枚のギアをもっと簡単に加工できる方法をもうちょっと考えて行くか、
    思い切ってベルトドライブのプーリー探しの旅にでるか。。。って所です。
    (ただベルトドライブ方式はギア比がかなり小さくなるので余り食指が動かない)

    因みにギアを仕入れたくても海外通販だと腰が持ち上がらない人も多いと思うので、
    ポーランドのギアを自分が仕入れて販売することも・・・ちょっと考えてます。

    以上、CD-ROM2ギアの問題 その2でした。

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    CD-ROM2 ギアの問題 その2(2)

    さて定番のポーランドのギアを使ってCD-ROM2のギアを作ることは出来ました。

    接着剤でも大丈夫と思いますが、出来るなら接着強度をもっと稼ぎたい。
    簡単にがっちり接着できる方法はないだろうか。
    これが最初のテーマ。


    まずはこのPOM(ポリアセタール)という樹脂について素人なりに調べてみました。

    ・エンジニアリングプラスチックのひとつで機械部品(歯車、カム、軸受けなど)によく用いられる。
    ・磨耗係数が小さく、すべりが良い。
    ・耐薬品性が強い。
    ・塗装や接着は困難。
    ・融点は大体180℃

    要は接着性は悪いが工業製品によく用いられる良い樹脂って話のようです。

    んじゃ一般的にどうやって接着しているのか、Google先生に聞いてみたら以下の方法が出てました。

    ・レーザー溶着
    ・超音波溶着
    ・振動溶着

    レーザー、超音波、って個人でそんな設備持ってないですよ。 orz


    まずは専門家に聞いてみようと接着剤のメーカーに問い合わせてみました。

    Q.ポリアセタール相手に接着強度を稼ぐにはどうすれば良い?
     接着面をサンドペーパーで削ったらどうか?

    A.接着面を削ったとしても特に効果はない。
     接着面積が広がったり、アンカー効果が期待できる素材ではないから。
     (アンカー効果:素材の隙間に入り込み「いかり」のように固定することによって接着性を上げる効果)
     ただ、プラスチックの成型時に離型剤が塗られている場合は、除去できるので効果はある。

    具体的な策は教えてもらえませんでしたが、
    金型で成型する際は金型から樹脂を剥がしやすいように
    離型剤が塗ってあるらしい。確かにこれが塗られていると接着にも影響しますね。
    もともと接着面の形がいびつなのでサンドペーパーで削ってましたが、
    後者の意味で効果があるようです。(勉強になります)


     
    話は戻り、一般的なレーザー溶着にせよ、超音波溶着にせよ、
    結局のところ、どの方法でも熱を加えて
    溶かして接着する様子。
    指をくわえて眺めてても始まらない。
    見ている人から大笑いされると思いますけど、
    何の知識もない素人なりに出来ることはやってみます。
    (玉砕したら玉砕したで、これはまた楽しいし)




    まず普通に考えて熱で溶かすにしても、
    ・接着面に均一に熱を加える必要がある。
    ・火加減が非常に難しい。高い温度で加熱すると加熱時間の具合が難儀する。

    身近なもので恒温(一定温度)で熱を加えられて、炎のように高温でないもの・・・・・
    温度調整が出来る半田ごての類はどうか?初期投資が高くつく。


    最初に思いついたのがこれ。家にあったタコ焼き器(笑)
    192℃でサーモスタットが効くと本体のラベルに書いてある。
    どういう訳だか非接触型の温度計も家にあるし、ポリアセタートの融点が180℃なら丁度良いかも。。

    IMG_6962.jpg

    試しにタコ焼き器にギアを乗せて温めてみたところ、白いギアが半透明になってきました。良い感じ。
    でも更に課題が。

    ・そのままタコ焼き器にギアを乗せると歯の部分まで柔らかくなってくる。
     →小さい径の方は溶けても問題ないですが、大きい径のギアは歯が変形してしまう。

    ・シャフトが通る穴の部分も柔らかくなるから接着の際に固定が難しい。

    最初の問題をクリアすべく、接着面だけ加熱できないか?ってことで
    熱伝導性も良いアルミのパイプの上で大きい径のギアを温めたりもしました。

    IMG_5535.jpg

    でもタコ焼き器で過熱したギアをピンセットでつまんで張り合わせ下の写真のように組み上げても
    その時は既に温度が下がってしまって全くくっつかない。

    要するに加熱できても組み上げる頃には樹脂が冷めちゃってくっつかないんですよ。
    だからと言って温度を高くするとトロトロになってしまうし。。。

    IMG_5491.jpg

    短時間にピンポイントで一気に加熱して、その場で瞬時に接着するようにしないと無理っぽい。
    タコ焼き器での加熱はあきらめました。


    仕切りなおして別の方法を考えてみます。

    接着するまでの時間が勝負なら、
    今度は最初から組み上げておいて過熱する方法を考えてみました。

    黒黄色の虎ロープを切断するナイロンロープカッターの歯に切れ目を入れて、
    写真の様にギアを固定するシャフトに引っ掛ける形で樹脂を加熱する方法。

    ギアを加熱したら「こて」を外し、両サイドの板をパタンと閉じれば
    くっつくのでは?という安易な発想です。

    ちなみに毎回ポーランドの樹脂を使うと材料費が高くつくので
    円柱型のポリアセタール樹脂を購入してます。

    IMG_5900.jpg

    環境を整えてやってみました。
    この方法だと一応くっつくのですが火加減が難しい。。。
    大きい径の歯も溶けるし、シャフト周りも加熱されて中心がずれます。

    さすがにそんな簡単には出来ないですね。何の知識もない素人には難しいです。

    更に工夫して色々考えてみましたが、ドツボにはまってきているので、
    加熱して溶着する方法は一旦保留。


    仕方が無いので最初ボツにしていた方法を復活させます。
    樹脂加工業者のサイトにも書かれていた方法で、2枚のギアの中に針金を通す方法。

    ただ精度が要求される加工なので自分の腕じゃ出来ません。
    良い機会なので前々から欲しかった卓上ボール盤とXYテーブルを購入しました。

    IMG_5800.jpg


    高さは30~40センチ程度の小さなボール盤です。
    XYテーブルは穴を開ける部材を前後左右に移動するもので、
    ハンドル1回転で1mm、またハンドル自体にも0.05mm単位に目盛りがあるので
    これなら精度よく穴を開けられるかと。

    で、まずは練習がてら爪楊枝相手に1mm幅で0.4mmの穴を開け
    ピアノ線を入れてみました。

    IMG_5806.jpg

    こんな加工は手作業じゃ絶対無理(笑)
    更に調子に乗ってドリルをエンドミルに交換して木材相手にゴリゴリ切削してみました。

    IMG_5849.jpg

    本体1万円という安かろう悪かろうの製品ですがこんなに精度を出せるなら十分。


    ちょっと脱線しましたが、この秘密兵器を使ってギアに0.4mmのピアノ線を通してみました。
    接着剤で一旦接着した後にピアノ線を通す方法です。

    IMG_6982.jpg


    長さを整えるとこんな感じ。さすがにこれなら頑丈にくっつきますね。

    IMG_6991


    ただこの方法までくると自己満足、オナニーの世界です。
    もっと簡単に出来る別の方法を考えてみよう。。

    ってことで今日はここまで。

    まだ続きます。。。
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    CD-ROM2 ギアの問題 その2(1)

    CD-ROM2のギアに関して。

    まとまった時間があるときにチョロチョロやっていたのですが、
    記事の更新を止めて4ヶ月、一旦報告をしようと思います。

    まずはポーランドのギアに関して。

    これは既に先駆者が何人もおられて貴重な情報を出されているので
    まずは自分もこれに手を出してみました。

    2枚のギアを貼りあわせて2段ギアを作ろうというものです。

    IMG_5344.jpg

    先駆者からのありがたい情報をまとめるとこんな感じでしょうか。
    ・実はこのポーランドから購入するギアはポリアセタール(POM)製のギアで、一般の接着剤では接着できず、専用の接着剤が必要。
    ・専用の接着剤でもがっちり接着するのは難しく、接着面をサンドペーパーで削るなどの工夫が必要。
    ・接着強度を求めるなら溶かしてくっつける「溶着」の方法もある。


    専用の接着剤、ということでセメダイン社の接着剤を購入してきました。
    (単に近所のホームセンタじゃこれしかなかった)

    IMG_5496.jpg


    1.ポーランドから取り寄せたギアは接着面が結構いびつだったので、
      #2000のサンドペーパーで擦ってバリを取り除き接着面を平面にしました。

    2.次に1.5mmのドリルでほじって2枚のギアを通す。

    3.接着剤のプライマーを塗り、そして接着剤を塗布。
      因みに接着の際は均等に押さえつけられるよう2枚の板でギアを挟みこむ形にしました。

    IMG_5491.jpg

    4.接着したギアの穴を更に1.6mmに拡張

      因みにギアを押さえる手頃な工具が無かったので、ラジオペンチにビニールテープを巻いて
      ギアを押さえるようにしています。これなら少々の力を加えても歯を痛めることもないかと。

    IMG_5503.jpg


      でとりあえず出来上がったギアがこんな感じ。微妙に小さい径のギアが長いですね。

    IMG_5505.jpg

      実際に組み込んでみようとするとギアが長い分、Cリングのハメコミが辛く
      結局サンドペーパーで削って調整しちゃいました。(一番右のギアが今回作ったギア)

      IMG_5520.jpg

      改めて、新しいギアを組み込んだ形がこれ。

      IMG_5521.jpg

      先駆者の情報の通り、音が少々大きいですが特に問題なく動いています。
      まずは定番の方法を試してみました。


    今日はここまで。まだ続きます。







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    CD-ROM2 ギアの問題(6-8)

    以下、過去に書いた記事の構成を組み立てなおしました。(2013/04/22)

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    経年劣化でミドルギアがボロボロに崩れるCD-ROM2の問題。

    ポーランドから代用品を個人輸入するのは大変って事で
    市販品のM0.5のギアを使って修理してみようと思い
    時間をみつけてはコツコツやっていた訳ですが、、、、

    課題は色々ありますが、まずは試作1号機が出来ました。



    因みにミドルギアを止めるリングを紛失してしまったので
    急遽ミドルギアの先っぽにオリジナルのピニオンギアをはめてあります。
    良い子は真似しちゃいけません。

    後で後述しますがスライドレール側のギア(M0.5-24T)が大きすぎて
    白い金属製のカバーに干渉してしまうのでとりあえず白いカバーは外しています。
    (だから写真も撮れるのですが)

    組みあがったので試しにスナッチャーでも。ちゃんと再生出来てますね。



    思ったよりピックアップの移動音がうるさいです。
    またオリジナルのギア比が4.1に対し今回は3.0ですが
    今の所問題なく動いているようです。しばらくは様子見ですね。



    因みに今回使った材料(ギア)は近所の模型屋で仕入れた
    レインボープロダクツさんのピニオンギアセット(8/10/12)とウォームギアセット。
    材料費としては262円でした。

    レインボープロダクツ: http://www.powers-rainbow.com



    このギアを下の写真のように組み合わせました。



    横から見るとこんな感じ。



    市販品のM0.5のギアを組み合わせて修理してみましたが、
    とりあえず適当に買ってきて現物合わせで行っていったので思った以上に加工が必要でした。

    CD-ROM2に合わせた軸径、厚さのギアを最初から使えばもっと簡単に直ると思います。

    今回の細かい製作過程は改めて記事にします。

    今日はここまで。

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    さて、今回市販のギア(M0.5)を使ったCD-ROM2のミドルギア修理の過程について
    細かく説明していきたいと思います。

    おさらいすると、前の記事で書いたように今回はオリジナルのギアを全部取っ払って
    3つのギアを全てM0.5のギアに置き換えています。

    材料は前の記事で書いたようにレインボープロダクツさんの
    ピニオンギアセットとウォームギアセット。この中で実際に使うのは
    ピニオンギアセットから8Tと12Tのギア、
    そしてウォームギアセットの24Tのダブルギアになります。

    スライドレールのギアは24T。
    ミドルギアは12T。
    ピニオンギアは8T。

    それぞれ市販品のギアを無理やりCD-ROM2に収めるために
    現物合わせしながら結構加工しています。

    ---------------------------

    作業内容については大体以下の4つの工程になります。

    工程1.ピックアップセンサーの固定部品の切り落とし
      ピックアップが中心部に来たことを感知するセンサー(スイッチ)を固定している部品を
      半分切り落とします。これを切り落とさないと24Tのギアが格納出来ませんでした。
      結果として2点止めだったセンサーが1点止めの形になります。

      加工前
    blog_import_4f295c1f5d28b.jpg

      加工後
    blog_import_4f295c20dc335.jpg



    工程2.各ギアの加工

      2-1.スライドレールのギア(24T)
        購入したウォームギアセットに含まれていたダブルギアを平ギアに加工してます。
        ドリルを使ってダブルギアの穴を1.8mm→3.2mm?まで徐々に広げていった際に
        内側のギアが壊れたので結果的に平ギアになりました。
        なおドリルを使って穴を広げていく際にはスライドレールと現物合わせをしながら作業してください。

      2-2.ミドルギア(12T)
        購入したピニオンギアセットに含まれている12Tのギアですが、
        ギアの厚さを5.0mm→3.5mm程度まで薄くしています。
        要はミドルギアを止めているCリングで固定できる厚さであれば良いです。
        私はサンドペーパーで削っていきましたが、ちゃんと固定しないで行ったので
        若干斜めに削れています(爆)

      2-3.ピニオンギア(8T)
        購入したピニオンギアセットに含まれている8Tのギア。
        特に厚さの加工はしていません。

      写真イメージはこんな感じです。



    工程3.ミドルギアとピニオンギアの軸径変更

      ミドルギアのシャフトは1.6mm。モーターのシャフトは1.5mm。
      しかし購入したギアのシャフトの穴は約1.8mm。
      太さが合わずそのまま組み込んでもガタついてダメです。orz

      ネットで調べたら金属のパイプを間にかませる方法が紹介されていたので
      ホームセンターで外径2.0mm、内径1.0mmの真鍮製のパイプと
      0.1mm単位のドリルのセットを購入し、パイプの内側をゴリゴリと削っていきました。
      値段はパイプが2~300円、ドリルのセットが1500円って所です。

      ※アルミのパイプだと強度が足りず、削っているうちにパイプが壊れたので
       真鍮製のパイプを使っています




      シャフトと合わせながらパイプの中を削り、出来上がったパイプに合わせて
      ギア側も穴を広げ、出来上がったのがこれです。



      ミドルギアのパイプの内側はガタつかず、スムーズに回る太さ、
      ピニオンギアのパイプの内側はある程度のきつさがある太さ、
      また樹脂製のギアとパイプの部分もある程度のきつさがある太さになるよう
      現物合わせしながら調整しています。

      また説明するまでもないですが、穴を削っていくときは0.1mm単位に
      徐々に穴を広げるようにしてます、と補足しておきます。


    工程4.ミドルギアのシャフトの移動

      規格の違うギアを組み合わせるので写真の様に
      ミドルギアのシャフトの位置を変更する必要があります。
     


      具体的にはミドルギアのシャフトを引っこ抜いて、
      本体側にドリルで新たな穴を開けてシャフトを移動する形。

      新たな穴を開ける作業を写真で残してなかったので文章だけの説明になりますが、

      1.ミドルギアのシャフトをペンチを使って引っこ抜きます。

      2.ピニオンギアとスライドレールのギアを取り付けてから
        シャフトのないミドルギアを「この辺かな?」と指で押さえながら組みつけてみて

      3.何度も指でギアを回し、かみ合わせが丁度良い位置を探しながら

      4.ミドルギアのパイプの中に1.2mm程度のドリルの歯を入れ本体側に傷をつけます。

      5.モーターやギアをを外して4.で傷をつけた場所を1.6mmまでボーリングし
        ミドルギアのシャフトを本体に組み込みます。

      要するに目見当で穴を開けてます。(笑)

      本来なら寸法を測ってきちんとやるべきと思いますが私にはそんな技術はありません。



      ぢつはこの作業、かみ合わせが丁度いい場所に
      垂直に穴をあけるのが非常に難しい。

      本来ならバイスで固定してボール盤できちんと穴をあけたい所ですが、
      そんな設備は自宅にはありません。

      適当に穴をあけたら穴が斜めってシャフトが傾いてしまったり
      各ギアとの噛み合わせが不十分だったりと苦労しました。

      んで、どうしたか。。。。



      穴を少々大きめに開けてから、ミドルギアのシャフトや全てギアを組み込みます。
      すると穴を大きく開けているので当然ミドルギアのシャフトはガタついています。

      次に指でギアを何度も回しながらミドルギアのシャフトの位置を調整。
      「この位置だ!」と思ったところでミドルギアのシャフトの付け根に
      アロンアルファ攻撃してシャフトと本体を接着(笑)
      (良い子は真似しちゃいけません)

      一応、耐衝撃用のアロンアルファを使ってますが、
      もし壊れたらまた接着すればいいや♪って考えです。

      無茶していると思いますがこの辺りの作業のノウハウなんて
      私は持っていないので素人作業です。



      まぁ・とりあえずこれでミドルギアのシャフトは移動できたので
      後はグリスアップしながら組み上げて終了です。

      音楽CDを使って1枚丸まる再生してみましたが特に問題はなし。
      今の所ゲームも普通に出来ています。

    まとめと課題

      元々CD-ROM2に使われているギアがM0.25やM0.3と特殊な規格で
      代替のギアを仕入れるには海外から個人輸入するしか方法はない。

      汎用的なM0.5ならば日本でも手に入るので、市販されている
      ギアセットを用いて修理をしてみようと挑戦。

      ただ市販されているギアセットのため、厚さや軸径が合わず
      現物合わせしながら無理やり組み込み形になった。

      課題1 ギアとカバーの干渉問題
        スライドレールに使っている24Tのギアでは大きすぎて
        上部のカバーと干渉する。(今回はカバーを外して運用)
        少々小さい20Tあたりのギアを使えばセンサーの固定部品の切り落としも不要だし
        干渉問題は解決できると思う。しかし余り小さいものを使うと
        ギア比が更に小さくなり動作に影響が出るかも。
        (オリジナルのギア比は4.1、今回は3.0)


      課題2 加工作業の多さ
        購入したギアセットではCD-ROM2の軸径、厚さが合わず加工作業が非常に多いので
        今後はCD-ROM2の形に合ったギア探しがひとつの課題。

        1.5mmの穴が開いたM0.5のギアがあればパイプを使った軸径の変更は不要だし、
        適度な厚さのあるギアを使えばシャフトを移動する程度で済むはずと思っています。

    てな感じでしょうか。

    とりあえず市販品を使った修理実績を積むことは出来ましたが、
    現段階では工作が好きな人じゃなきゃやらないですね。orz

    このギアを使うと良いとか情報がありましたらぜひ教えてくださいませ。

    以上、CD-ROM2のギア修理でした。


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